エヌエスシイ グループは創業以来、ビデオデッキなどの家電製品やハードディスクなどのPC製品、ステアリングなどのオートパーツといった最先端のダイカスト製品を大手電機メーカーや自動車メーカーのお客様に供給してきました。
お客様がグローバル展開を進める中で当社も積極的に海外進出し、グループの技術センターである本社を中心に、お客様のニーズにお応えできるよう、日本、中国、タイの3カ国、計7拠点から、超薄物、超耐圧部品など最先端の製品のグローバル供給体制を整え、多くの大手企業様から支持を戴き、順調に業績を伸ばして参りました。
 
2009年は世界的規模で自動車業界が不況に苦しんだ年でした。当社も例外ではなく、受注の減少という大きな逆風を受けることになりました。この逆風を跳ね返すべく取組んだ課題が、生産現場での「見える化」と事業の厳密な「先読み」。品質の改善や生産の効率化、多能工化による省力化など生産、技術両面で大きな成果が得られたと共に、厳密な事業計画により中長期目標を確実に達成できる体制を整えました。こうした努力により、低コストと高品質の製品供給が可能になり、今までにも増して多くのお客様から評価をいただけるようになりました。
 
商品のグローバル化が進む今は当社にとっては大きなチャンス。技術センターである本社でお客様との開発や量産の技術的打合せを行い、海外、国内の量産工場で高品質の製品を供給できる当社独自のネットワークが活用できるのです。また品質向上への取り組みでは海外、国内の工場の鋳造部門の担当者が2ヶ月に1回集まり、量産工程での改善点を話し合う会議があり大きな成果を収めています。
昨年からはさらに精密加工部門も同様の改善会議を始めました。これらの活動を横糸とすれば、縦糸は設計や技術スタッフの量産工程での改善活動への参加。上流工程まで遡って検討を加えることで量産工程の大きな改善が可能となりました。改善への取り組み、グローバル化への対応、設計から量産までの一貫生産体制、この3つがエヌエスシイ グループを支える大きな力となっています。
 
短期・中期的には市場ニーズがある自動車関連部品、電子機器関連部品を中心に一層の低コスト、高品質の製品作りを目指しておりますが、電気自動車など市場の大きな変化に対応するため、新製品の開発やナノキャスト技術などの研究にも取組んでいます。
また、今後の課題として若手の人材育成があります。次期リーダーを育てるために内部、外部を問わず教育・研修を行い、また社内の会議に積極的に参加させ、モノづくりの真髄を習得させるべく体制を整えています。
 
モノづくりは日々の積み重ねが必要な地道な世界です。試作にしろ、量産にしろ、コツコツ積み重ねることによりすばらしい製品が生み出され、強さとなります。私はグループの全員とともにモノづくりの面白さを日々の糧としながら、最高品質の製品が供給できるよう、さらに努力いたす所存です。
 
     

 



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